「フルリモートで正社員として働きたいけれど、どんな職種が将来性も収入も見込めるのか分からない」――そんなお悩みにお応えするべく、自宅から100%オンラインで働けるうえ転職市場でもニーズが高い仕事を20種類厳選しました。
IT職からクリエイティブ職、ビジネスサポート職、専門スキル職まで幅広く網羅しているので、ぜひキャリア設計の参考にしてください。
IT・デジタル系:将来性トップレベルの在宅正社員職
ITサービスのクラウド化・DX化が加速するなか、エンジニアリングやデータ分析に強い人材は完全リモートでも高年収を実現しやすいのが特徴です。
1. Webエンジニア(フロントエンド/バックエンド)
Webエンジニアは、JavaScript や Python などの言語を駆使してサイトやアプリを構築する職種。
フロントエンドはユーザー体験を左右する UI 部分を、バックエンドはビジネスロジックやデータベース連携を担当します。
クラウド IDE や GitHub を活用すれば、物理的なオフィスにいる必要はゼロ。
案件の8割以上がリモート可といわれ、地方在住でも都市部水準の年収が狙えるのが魅力です。
最近は Next.js や Astro など高速化フレームワークを導入する企業が多く、学習コストを惜しまない人にこそ伸びしろ大。
平均年収は450〜750万円で、昇給率も業界平均を上回る傾向にあります。
2. クラウドインフラエンジニア
AWS や Microsoft Azure、Google Cloud などのクラウド基盤を設計・運用する専門家。
物理サーバーを触らずに済むため、遠隔地からでもシステム監視やリソース最適化が行えます。
DX 投資が進む製造・金融・物流業界で需要が急増しており、資格(AWS Solutions Architect 等)の保有者は年収800万円超のオファーも珍しくありません。
インフラ自動化ツール(Terraform、Ansible)を扱えると評価が爆上がりするため、学習と実務を並行してスキルを底上げしましょう。
3. データアナリスト/データサイエンティスト
膨大なデータから顧客行動や業務効率化の示唆を導くポジション。
BI ツールや Python、R を使った解析は遠隔で完結するうえ、成果物はダッシュボードやレポートとしてオンライン提出できるため完全テレワークと相性抜群です。
AI モデルの内製化が進む企業では、モデル構築と運用(MLOps)を一手に担うケースもあり、プロジェクト単位で年収が上振れしやすいのもポイント。
統計・機械学習を体系的に学べば、文系バックグラウンドでも十分キャリアチェンジ可能です。
4. UI/UXデザイナー
ユーザー調査からプロトタイピング、ビジュアルデザインまでを担う UI/UX デザイナーは、Figma や Adobe XD の普及で共同作業を完全オンライン化しやすい代表格。
グローバル SaaS 企業では「デザインシステム」の運用が必須となり、日本人デザイナーの英語力を活かした国際案件も増加中。
ユーザビリティテストやヒューリスティック評価を数値で示せる人材が評価され、年収帯は500〜900万円と上振れ幅が大きいのが魅力です。
5. QAエンジニア(テスト自動化)
アプリの品質を担保する QA エンジニアは、E2E テストや CI/CD パイプライン構築で開発効率を底上げします。
自動テストフレームワーク(Playwright、Cypress)を駆使してリグレッションを高速検証できる人材は、フルリモート採用率が業界トップ。
テストデータの合成やパフォーマンスモニタリングを IaC 化する動きが強く、SRE とキャリアを横断できる点も魅力です。クリエイティブ&コンテンツ系:アイデアを価値に変える在宅正社員職
5G 時代の到来で動画・音声・コンテンツ需要が爆発的に伸びるなか、クリエイター職も「フルリモート正社員」が当たり前になりつつあります。
6. コンテンツマーケター
企業ブログ・ホワイトペーパー・メルマガなど多様なメディアを統合し、リード獲得とナーチャリングを推進する職種。
SEO/SNS/広告を横断したデータドリブン戦略が求められるため、Google Analytics4 や MA ツール運用経験があると即戦力。
Slack や Notion を駆使してコンテンツカレンダーを共有すれば、場所を選ばず施策を回せるのが魅力です。
月間 PV や SQL 数で成果が可視化され、昇給スピードが早いのもポイント。
7. テクニカルライター
SaaS プラットフォームや開発ツールのマニュアル、API ドキュメントを作成する専門ライター。
読者はエンジニアや IT 管理者が中心のため、正確で構造化された文章力が必須です。
GitHub でドキュメントを管理する文化が根づき、レビューサイクルをオンラインで回せるので完全在宅と相性◎。
英語翻訳もセットで対応できれば、年収600万円超も現実的です。
8. 動画プロデューサー/モーションデザイナー
企業 VP や広告用モーション、eラーニング教材など動画需要が広がり続けるなか、企画から編集までリモートで完結できる体制を整える企業が急増。
Premiere Pro・After Effects をクラウドストレージと連携し、在宅で高速レンダリング可能なマシン環境を整えれば制作効率はオフィス並み。
3Dツール(Blender・Cinema4D)のスキルを掛け合わせれば単価は跳ね上がり、年収1,000万円以上を実現するプロデューサーもいます。
9. オンライン講師(法人向け研修)
DX 人材育成やプログラミング研修をオンラインで実施するポジション。
Zoom と LMS(学習管理システム)を使えば、世界中の受講者にリアルタイムで指導可能。
教材設計力とファシリテーション力が評価され、研修単価は1コマ数万円~と高水準。
正社員として教育事業会社に所属し、カリキュラム開発や講師管理まで兼務することでキャリアの幅が広がります。
10. eラーニング教材開発者
LMS コンテンツのシナリオ設計、インタラクティブ要素の実装、SCORM 連携テストまでを担当。
HTML5/JavaScript の知見があると強く、Storyline・Captivate などオーサリングツールを扱えれば即戦力。
オンライン教育市場の年間成長率は10%超といわれ、長期的な案件確保が見込めるのがメリットです。
参照:https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_syoto01-000019471_2.pdf
ビジネス&サポート系:業務改革を推進する在宅正社員職
営業・顧客対応・バックオフィス業務もクラウド化で “どこでも働ける” 時代へ。
コミュニケーションツールを駆使して成果を数値で示せる人材は、在宅でも昇進ハードルが低いのが特長です。
11. インサイドセールス
電話・メール・オンライン商談ツールでリードを刈り取り、フィールドセールスへパスする営業スタイル。
CRM(Salesforce)やMA(HubSpot)を駆使し KPI を可視化するため、成果が正当に評価されやすい。
在宅でもチーム連携を保つためのスクリプト共有やロープレ文化が成熟しており、未経験歓迎求人も多数。
12. カスタマーサクセスマネージャー
SaaS プロダクトの継続率を高めるため、オンボーディングから運用定着まで顧客を伴走支援。
NPS やチュン率(解約率)を KPI とするため、データドリブンな改善提案ができる人材が高評価を得ます。
Zoom で QBR(四半期レビュー)を実施し、Upsell を実現するとインセンティブに直結。
13. オンライン人事・採用リクルーター
候補者スクリーニングから面接設定、リファレンスチェックをフルリモートで実施。
面接官トレーニングをオンライン化した企業では、在宅勤務者が採用戦略をリードする事例も増加中。
データベース(ATS)の運用とブランディング施策を両立できれば戦略人事へキャリアアップも可能です。
14. リモート経理・財務スペシャリスト
電子帳簿保存法やインボイス制度への対応で、経理業務もクラウド会計にシフト。
月次決算から資金繰り予実管理まで在宅で完結するため、Uターン・Iターン転職に人気。
公認会計士や税理士と連携して IPO 準備をリモート支援するケースでは年収800万円以上も射程に入ります。
15. バーチャルプロジェクトマネージャー
IT・マーケティング・クリエイティブ案件を横断管理し、Slack・Asana でタスクオーナーと進捗を可視化。
PMBOK やスクラムの知識をオンラインコミュニケーションに落とし込める人材は、業界問わず需要が高い。
案件成功率が給与テーブルに連動する企業が多く、実力次第で上限なく稼げるのも魅力です。
専門スキル系:希少価値で年収を伸ばす在宅正社員職
高い専門知識が必要な仕事ほど「場所に縛られない働き方」にシフトするインパクトが大きく、報酬水準の地域格差を解消するチャンスが広がっています。
16. リモート医療情報管理者(医療ICT)
電子カルテや診療情報の統計分析、臨床研究のデータマネジメントを遠隔で担当。
医師法・個人情報保護法を遵守するセキュア環境が整えば在宅勤務が実現しやすく、医療DXを背景に求人が拡大中。
17. オンライン心理カウンセラー
ビデオ通話やチャットを通じてメンタルヘルス支援を提供。
国家資格公認心理師の保有者は正社員オファーが取りやすく、企業福利厚生サービスの導入で安定需要が予測されます。
18. リモート特許調査員
特許データベースを解析し、技術動向をレポート。
AI 検索ツールの普及でリモートワークが進み、理系バックグラウンドと語学力を活かしてグローバル案件も対応できます。
19. デジタル法務コンプライアンス担当
GDPR・個人情報保護法などデータ関連法令に特化した社内ルール策定と契約レビューをリモートで実施。
SaaS ベンダーの海外展開が加速するなか、リーガルテックツールを使ったオンライン契約審査の需要が急伸。
20. リモート不動産アセットマネージャー
不動産ファンドの資産運用をオンラインでプランニングし、投資家向け IR 資料を作成。
物件視察以外は Web 会議と BI ダッシュボードで完結し、年収帯は700〜1,200万円と高水準。
リモートワークのメリット・デメリットを徹底比較
「自宅でフルリモート正社員って本当に快適なの?」と疑問に思う人も多いはず。
ここでは在宅勤務歴の長いビジネスパーソンの事例を交えながら、メリットとデメリットのリアルを3つの視点で深掘りします。
良い面だけを見て転職するとギャップが大きくなるので、両面を理解したうえで自分に合う働き方を見極めましょう。
メリット:自由度と生産性の最大化
まず最大の利点は通勤ゼロで時間と体力のロスがなくなる点。
東京都心の平均通勤時間は往復90分前後と言われますが、その時間をスキル学習や家族との時間に充てることで年間300時間以上の可処分時間が生まれます。
さらに自分に最適な椅子やモニターを配置すればオフィス環境より集中しやすく、生産性向上の研究では在宅勤務者の45%が「作業スピードが上がった」と回答。
地理的制約がなくなるため、地方在住でも東京水準の給与で働ける求人に挑戦でき、企業側も優秀人材を全国から採用できるウィンウィン構造が出来上がります。
光熱費や通信費の一部を在宅手当として支給する企業が増え、社員の実質手取りが改善しているのも嬉しいポイント。
デメリット:自己管理とコミュニケーションの壁
自由度の裏側には強烈なセルフマネジメントが求められる現実があります。
オフィスのような空気感がないため仕事と私生活の切り替えが曖昧になり、調査では在宅勤務者の3割超が「つい長時間労働になる」と回答。
また Slack や Zoom でのやり取りは非言語情報が伝わりにくく、ニュアンスのズレがプロジェクト遅延を招くリスクも。
昇進・異動の情報がオンライン中心になることで、自分の成果が可視化されにくい「リモート格差」への不安も指摘されています。
さらに自宅のネットワークやデバイスを業務に流用する関係上、情報漏えい対策やファミリー共有 PC の管理などセキュリティ責任が個人に重くのしかかる点は見逃せません。
メリデメを活かすための実践ポイント
成功者に共通するキーワードはルーティン設計と可視化。
まず始業・終業儀式を作り、ポモドーロタイマーや Google カレンダーでタスクを30分単位にブロック化して「やること」と「終わり時刻」を明確化。
次にオンライン会議は議事録を Notion にリアルタイム記載し、相手の反応が見えないぶんテキスト情報を過剰気味に共有して誤解を防ぎます。
キャリア面では週1の1on1で成果 KPI と学習成果を上司に定期報告し、自分の仕事を“見える化”することで評価の置き去りを防止。
最後にセキュリティは VPN と多要素認証を徹底し、子どもが触る端末と業務端末を物理的に分離するなど家庭内ガイドラインを作成すると安心です。
これらを実践すれば、メリットは最大化しつつデメリットを最小限に抑えられます。
まとめ:自宅でも「市場価値」を高めれば選択肢は無限大
テクノロジーの発達と働き方改革で、正社員でもフルリモート勤務が当たり前になりつつあります。
今回紹介した20職種は成長産業×専門スキル×リモート適合度の三拍子が揃っているため、地方在住でも都市部と同等の待遇を得られるチャンスが十分。
大切なのは「オンライン前提」で業務を最適化するマインドと、学習を怠らない姿勢。
ぜひ本記事をヒントにキャリアの可能性を広げ、場所に制約されない豊かな働き方を手に入れてください。